富士市平垣本町の宮下医院
肛門外科、内科、胃腸内科、外科、麻酔科

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「ジオン注」による治療

ジオン注による治療について

まず、「ジオン注」と言うのは注射剤で、脱出を伴う内痔核(排便時に出てくる、あるいは普段から出たままになっているようないぼ痔)に対して、このジオン注」を投与して痔に流れ込む血液の量を減らし、痔を硬くして粘膜に固着・固定させる治療法です。
痔核を切り取る手術と違って、痔核の痛みを感じにくい部分に注射をするので「傷口から出血する」「傷口が痛む」というようなことはほとんどなく、入院期間の短縮(入院期間2日程)も期待できます。
※入院費は入院1泊2日 3割負担でおおよそ45,000円~55,000円です。
当院では毎週火曜日が手術日となっています。

ジオン注とはどんな薬でしょうか?
ジオン注の有効成分は硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸というものです。

・硫酸アルミニウムカリウム・・・出血症状や脱出症状を改善する
・タンニン酸・・・硫酸アルミニウムカリウムの働きを調節する

どのようにジオン注を投与するのでしょうか?

ジオン注を投与する前に肛門周囲への麻酔か、下半身だけに効く麻酔を行い肛門周囲の筋肉を緩め注射しやすくします。

ジオン注は一つの痔核に対して図のように4カ所に分割して投与します。これは、痔核薬液を十分に浸透させるための方法で、四段階注射法といいます。

複数の痔核がある場合には、それぞれに投与します。投与後しばらく点滴を続け、麻酔の影響がなくなるまで安静にする必要があります。

ジオン注を投与するとどうなるのでしょうか?(投与後早期)

投与後の早い時期に痔核に流れ込む血液の量が減り血液が止まります。脱出の程度も軽くなります。

ジオン注を投与するとどうなるのでしょうか?(1週間から1カ月)

投与した部分が次第に小さくなり、引き伸ばされていた支持組織が元の位置に固着・固定して、脱出が見られなくなります。

出血が見られなくなり、肛門や肛門のまわりの腫れが改善されます。